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豊中の隠れ里山「島熊山」を探検。

初回の待兼山に続き、今回も由緒ある豊中の里山、「島熊山」をぷらっと訪ねてみました。

万葉集でも、次のように詠まれています。

「玉かつま島熊山の夕暮れにひとりか君が山道(やまじ)ゆらむ」

現代文に訳すと、「夕暮れの島熊山で、あなたは山道を一人で越えているのだろうか。」

旅立った夫を思う妻の歌ともいわれています。

島熊山入口

豊中不動尊の裏手にある小道。ぱっと見ではどこへ続くのかわかりません。

航空写真によればこの先に駐車場らしきものがあるのですが、ポールが立てられ車では入れず。

近くのパーキングに停めて徒歩で向かいます。

道を進むと、ふいに開けた広場へ。

狭い道から緑に囲まれた空間へ抜ける瞬間は、ちょっとだけ異世界に迷い込んだような感じがしました。

左手には奥へ続く道、中央には階段と閉ざされたフェンス、右には森の入口が見えます。

フェンスの扉は閉じられていましたが、横に小さな抜け道が・・・。

ちょっとドキドキしながら中へ。

案内板によると、この場所はかつて開発予定地だったものを、豊中市が大阪府から都市緑地として譲り受けたとのこと。

キツネやタヌキも生息しているそうで、ぜひ守り続けてほしい自然です。

島熊山緑地

「タヌキかキツネに会うまでは帰らんぞ!」と気合を入れて散策開始。

それにしても、住宅地の真ん中にこんな自然豊かな場所があるとは・・・。

真夏の午後2時半でしたが、森の中は木陰で心地よく、街の騒音も不思議と届きません。

セミの声だけが響きます。

古池付近が森の中心部。タヌキやキツネと遭遇するなら、その辺りか。

案内板を発見。

とりあえず、古池方面からぐるっと回ってここに戻ってくるルートで進んでみます。

階段で下へ。なかなか急なこう配です。

古池を目指して階段を下ります。

道中足元は悪く、何度もつまづきながら進むハメに。

道なき道を歩く。本当に合っているのかこれ。

飛んでいるセミに脅きつつ、だいぶ奥まで来ました。

左に丸太と細木で朽ちたブランコみたいな形になっているものが見えます。

じっくり探せば、もっと良い撮影スポットがあったかも知れませんが・・・。

フェンスに囲まれた古池を発見!

ただ、木々に覆われ水面はよく見えません。

そんなことより蚊!!蚊が多い!!

右から左から飛んできては刺してくるので、腕や顔を叩きながら歩いています。

急いで先に進もうとするも、今度はクモが道を塞いでおり、結局さっきの道を戻ることに・・・。

角を突き合って対峙するカブトムシ。右にいるのはメスの個体です。

その道中で珍しいものが見れました。

カブトムシや!カブトムシが戦っている!

そばにいるメスを巡っての争いでしょうか。

うりゃあ!決まった一本背負い!!

しかし、ひっくり返されたカブトムシもまだまだ負けず!

執念深く挑み続けていた姿は生命力そのもの。

森の中は他にもトカゲや昆虫が多く、まさに「生きている博物館」です。

ここからの眺めは南の方角。

見晴らしの良いスポットから南を望むと、遠くに梅田スカイビルらしき建物が。

森の静けさと都市の景観の対比が印象的でした。

いや~絶景かな、絶景かな!

錆びた外灯や門が、一層異質さを引き立てています。

その先は住宅地へ下る階段、その頂上は錆びたフェンスに囲まれた無機質なコンクリート施設。

調べると配水場跡とのこと。

島熊山には、このような「謎めいた遺構」が点在していて探検心をくすぐります。

旧千里少年文化館

やはり中央の階段が目立つ。このフェンスの先には、木に覆われた廃屋のようなものが。

駐車場に戻ってきました。

では、奥の道にも行ってみましょう。

右には木に覆われた廃屋のような建物がチラッと写っています。

何に使われていたのでしょうか。

奥に進むと「旧千里少年文化館」に到着。

かつては婦人会館として開設され、後に子供たちの学び場となった施設ですが、2021年に閉館しました。

自然豊かな里山のふもとにあるだけに、再利用される日が来てほしいものです。

散歩を終えて。

残念ながらタヌキやキツネには会えませんでしたが、トカゲやカブトムシなどに出会え、自然と歴史の両方を味わえる散歩となりました。

ただし、水場が近いため蚊の猛攻には要注意。

帰りに思わず虫よけスプレーを買ってしまいました。

住宅街のすぐそばにありながら、冒険心を刺激する里山「島熊山」。

またこれからもちょくちょく探索してみたいと思います。

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